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ミュシャ展

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24日、25日は東京だったので、
国立新美術館で開催中のミュシャ展に行った。
ブログの記述の日にちが前後したのは、
見応えのあったスラブ叙事詩の、
20に及ぶ作品群について、
頭の中の整理がつかなかったからだ。

アルフォンス ミュシャ(1860~1939)は、
当時のオーストリア帝国モラヴィア(現チェコ)に生まれた。

1895年、パリで舞台女優サラ・ベルナールの芝居
「ジスモンタ」のポスターを制作すると、一躍脚光をあび、
アール・ヌーボーの旗手としての地位を不動のものにした。
多くのポスター、パネル、カレンダー、
挿し絵を手掛け、
日本でも、与謝野晶子の「明星」の表紙絵として
藤島武二により模倣された。

1910年、故国チェコにもどると、
スラブ叙事詩を制作、
20の作品群は、
最大で8m×6mの大きさで、
「汎スラブ主義」に基づく想像上の歴史を描いている。

1918年、オーストリア帝国が崩壊し、
チェコスロバキア共和国が成立すると、
紙幣や切手、国章などのデザインを無報酬で制作した。

しかし、1939年3月、ナチスドイツの侵攻により、
チェコスロバキア共和国は解体、
ミュシャはドイツ軍に捕らえられた。

戦後、独立を果たしたが、共産党政権は、
愛国心との結びつきを警戒し、
ミュシャの存在を黙殺した。

プラハの春以降は、
再び評価が高まっている。

スメタナの「わが祖国」は、
同時代の精神につながっている。

パリで、荻原碌山が学んだ、
アカデミージュリアンに、
近い時期にミュシャも学んだことも知った。

作者の生きた時代の歴史についても、
知らない事ばかりだった。

本当に、見応えのある展覧会だった。




by sappho1735 | 2017-05-27 21:52 | みる きく よむ

田舎暮らしの日々の記録


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