第四部の時代背景は、
昭和のはじめから敗戦までとなっている。
一読しただけでは、
その要約を記すことも容易ではない。
様々な人物、出来事に溢れており、
頭のなかは混沌としている。
中村屋は店舗や工場、寄宿舎、
中村屋会館、そして住居、全てを空襲で失ったが、
焼け跡の庭の片隅に、
碌山の「抗夫」が、
“炎上のさまをみとどけて”残されていた、
というのも、象徴的だ。
それにしても、
ここまでかという程、
激しい性格に描かれている黒光さんだが、
子供を次々亡くしたり、背かれたり、
その上、戦火で全てをなくしたりするなかで、
少しずつかどがとれていく様も
うかがわれるのが救いだった。
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